第26話

あたしの脳内が軽く混乱していた時、



またも震える、スマホ。

やっぱり、バイブレーションだけなのであたしのものだろう。



(誰だろう?)



ポケットに入れたままだったスマホを取り出して、

ディスプレイを確認すると…

そこに浮かぶ名前は、❝明良❞


(明良くんだ、今日の事心配してくれてたもんね)



「ごめん天真、ちょっと電話してもいい?」



「誰」



「友達、何か大切な用事かもしれないから、出てもいい?」



「………いいよ」





そのまま着信を告げるスマホをタップした。




『もしもし、天音ちゃん?今電話大丈夫?』



スマホから響くのは夕方会った時より電話越しだからか、低く聞こえた明良くんの声。



「うん、大丈夫だよ。今日は色々ありがとね」

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