第3話

泣きだししまいそうな表情であたしを見つめりクズ男の元彼。


「天音、俺今更かもだけどやっとわかったんだ。

 天音は俺のたった一人だけの女の子。今まで大切に      しなくてごめん。だから、」


(え、今更、何言ってんの?)


「ちょっと何言ってんの?もともと遊びだったんでしょ?もうあたしに構わないで。天真なら女の子たくさんいるじゃん?あたしも、あたしだけを大切にしてくれる人がいいからもう天真に連絡したりしないから、今までありがとう、さよなら。一つだけ助言するけど、遊びは程々にしなよ?どこかで誰かが傷付くこともあるかもしれないし。じゃ、あたし講義あるからもう行くね?ばいばい、元気でね?」


一息に吐き出した。



「ま、待って!!!俺の話を聞いて!」


「何を聞くの?もう終わったんだから関係ないよ。じゃ、ほんとに時間ないから行くね?」


「天音っ」



綺麗な顔を苦痛で歪ませて、琥珀がかった瞳から、涙を一筋流している天真が何かに縋るようにあたしに手を伸ばしてきたけど、あたしはそれを避けて彼に背を向けて憩いの場を後にした。

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