第26話
「なんだって?」
「だから連絡あって…多分、泰司さんは来るよ。こんなに人数いないのも、流石に危険って言ってたから」
「へえ、泰司さんも危険だって思うことあるんだ」
「ミドーさんって、泰司さんをなんだと思ってるの?」
「え~?あー…サイボーグ?」
「伝えておくね」
「だあああああああああああ!?ちょ、言わせといてそれは酷くね!?殺されちゃうからやめて!?」
「でも俺もわかる。あれでしょ?ほら?困った時に助けてくれるロボット的な感じ。率直に言うと、ドラ●もんと通ずる何かを感じ…」
「ねーよ。てか遠い目でなに言ってんの」
「お菓子出してっつったらすぐに出してくれるし…」
「そういうところだけ聞くとさ泰司さんってお前にだけは甘いよな、なんか」
「ああ、なんか「お前には何言っても無駄な気がしてきたわ」って言われてからは、ずっとこんな感じなんですよね」
「要は呆れられたんだな……何をやったんだよ…あの人に……」
スプーンでアイスの最後の一口を運んで、アカネくんは「よいしょ」と、気の抜けるような声で立ち上がった。
「それじゃあ、トップ遊ぼ?」
「「……え?」」
あたしと御堂さんの声が見事に重なった。
そして二、三回瞬きした直後には、白い手に腕を掴まれて、気付けば引き摺られるようにして溜まり場の入口にいて、
「ミドーさん、溜まり場の管理お願いしまーす。ガッコーにはちゃんといるから、また顔出すね」
「あ、うん」
そのあまりにも唐突な行動に、御堂さんは飾りっ気のない返事をして、咄嗟に手のひらを揺らしていた。
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