第5話聖女との生活2

鬱になった駿と自らを聖女と名乗る。アイとの同棲生活が始まってから

一ヶ月が経った。「おはようございます。立川様」毎朝、アサのおはようも

すっかり聞きなれていた。「おはよう。アサさん」駿も、アサに挨拶を返す。

「本日の朝食なんですが・・・・・・」「あ、あの~アサさん」

「はい?」アサはいつものように、本日の朝食メニューを駿に言うとした。

 その言葉を遮り。駿が、アサにそもそもの疑問をぶつけようとした。

「アサさんは、聖女様っていってましたけど」「はい。そうですよ」

 生唾を飲み込み。意を決して、アサに疑問をぶつける。「そもそも

 アサさんって、どこから来たんですか?」駿は、この一ヶ月。

 その事が気になってしょうがなかった。年齢も秘密だと教えて

 くれなかった。そんなアサは、一体何者なのか。駿は、この

 一ヶ月。その事を考えていた。「そろそろ教えてくれないかな?」

 駿がアサに優しく聞いてみると、アサは答えた。

「秘密です」と一言だけ言った。「どうしてですか?」

「それは・・・・・・守秘義務だからです」

「守秘義務?」守秘義務の言葉に、駿の頭の中に沢山のクエスチョンマークが

 生まれる。「それって、つまり・・・・・・誰かに、僕の事を依頼された。

 そういう事ですか?」駿は、この一ヶ月のアサとの生活で疑問を抱いていた。

 それを守秘義務の単語を聞いて。さらにアサへの疑問を抱く。

 「誰なんですか?アサさんが、僕の事を依頼したのは」駿の真剣な眼差しを

 見つめる。アサは、顔を俯きながら。はっきりとした言葉で答える。

「秘密なんです。それに、私が立川さん事を発見したのは。精霊さんが見つけたからです」とはっきりと言った。それは、初めてアサが駿の元に訪れた時。

アサが、駿の名前を知った理由は精霊が教えてくれた。それがアサの回答だった。

駿は、その時はツッコまず。そのままアサと一緒に暮らす事になり。

特に大きなハプニングが起こらず。そのまま一ヶ月が経った。

一ヶ月経った今でも、アサは自身の事を聖女と名乗っていた。

駿は再び「はぁー」と大きなため息を吐き。今日も「今日の朝ごはんは

なんですか?アサさん」と本日の朝食メニューを聞く。するとアサは

笑顔で「今日はフレンチトーストです」と笑顔で答える。

駿はベットから体を起こし。フレンチトーストが待つ。リビングに向かう。

その姿をアサは見守っていた。「何だか、最初の頃より軽やかな気がしますね。

精霊さん」とポツリと呟く。自称聖女との共同生活が一ヶ月経ち。

駿の鬱の症状が軽くなったように。アサは、精霊に話しかける。

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