第4話
初めて着るパリパリとしたスーツに袖を通す。
スーツは大学の制服みたいなものだ。
スーツを着ると、
なぜか大人になれたような気分になってしまう。
大人っぽく変身した自分を想像しながら、
寝室に置いた等身大の鏡の前に立った。
…絶句。
童顔にスーツが全くと言っていいほど似合っていない。
それどころか最近染めたばかりの金髪に近い茶髪のせいで、
ホステスのようだ…。
そんな自分の姿にため息をつき、
メイクを始める。
歯を磨いて、
髪をセットすれば準備はOk!!
気合いを入れてコロンなんかつけちゃったりして…。
そんなことをしているうちに入学式の時間は迫り
美嘉は急いで家を飛び出した。
入学式の会場であるホテルみたいな会館の前に到着すると、
アヤに電話をかけた。
『今どこ??』
『玄関の前にいるよ♪』
玄関まで走ると、
みんなはすでに集合している。
長身で黒ぶち眼鏡のシンタロウはなぜか妙にスーツが似合っていて、
最近高校を卒業したとは思えないくらい大人びて見えた。
ギャル男から大分落ち着いたちょいギャル男のヤマトは、
やはりどう見てもホストにしか見えない…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます