第33話

にこやかに笑い、女の子達の中を歩いてくる。



キンキンうるさい声にも、ベタベタ触ってくる手にも嫌な顔を見せず、でも答える事もなく、真っ直ぐに歩いてくる。




「何の騒動?」



あたし達の方をチラリと見て、お○夫人に問い掛ける。



夫人はあたしの上にある顔をキッと睨んで奴に告げた。



「何やら深い関係のようで」





(ぐぁぁ!!!余計な膨らみ持たせないで!!!)




その言葉に「そう」と優しく微笑んだ。




(怖い…その笑顔が怖い)




あたしをチラッと見る。



顔は笑っている。


口元も優しく口角を上げている。



でも目が一瞬、ギラッと光った。気がした。



「つーことで克穂!ちーちゃんいただき」



さっきまで全く興味のなさそうな顔をしていたくせにいきなりそんな事言っちゃってる。



驚いて見上げると



唇が重なった。







……………




…………




………



……



‥?





は?





.

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