第32話

「克穂が受け入れた子がどんな子か知りたいじゃん?あの克穂がさ」




こいつ、奴の「本性」を知っている。



あたしはそう悟った。




「克穂様は、どなたでも受け入れて下さいます!」



真っすぐ見つめるお○夫人のでかい瞳に陰りなし!



こっちはまだまだ騙されてるのね。



またまた冷静に分析してみる。




静かに視線で戦いを交わしていた中、さっき以上に黄色い(赤みを帯びた金色に近い)声が廊下を包み込んだ。





王子の登場。





(うげ…)






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