第28話
「村岡千亜稀?」
いきなり引っ張られた腕に
いきなり呼ばれた名前に
まず目の前に立つ知らない男の人に
あたしは心底驚いた。
(び…ビビッたぁ)
バクバクと鳴る胸に片手を置いてその人を見る。
クソ王子に比べると男らしい顔付き。
りりしく上がった眉の下、強気な瞳が男らしさをかもし出す。
少し焼けた肌と硬そうな短髪の黒髪が爽やかな印象を与える。
人によってはこちらが好みという人もいるだろう。
まぁ一言で言えば「かっこいい」
驚きながらも冷静に分析する。
「アンタが克穂引き当てたラッキーガール?」
素っ気なくあたしを見る。
経験のないあたしでも分かる「全く興味のない瞳」
(なのに何でここに引っ張ったのよ…)
イライラと見つめると
「なるほどね」
と呟いて光の方へ歩いていく。
(はぁ?!かなり感じ悪いんスけど!)
振り回すボンボンばっかりで、あたしは口をパカッと開けるしかなかった。
「「キャア!充様ァ!」」
その姿に集まる悲鳴。
次々に移り変わる現状に…あたし…ついていけない…
.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます