第15話 メル様

急いで二階へと昇る足音が聞こえる。

ノックと同時の扉が開く。


「お兄ちゃん大丈夫?大きな音が聞こえたけど…」

「だ、大丈夫、それよりも、ノックして返事してから開けてくれ」

「ノックしたから、いいじゃないの、あと今さら何を隠す事ある?」


レナ、お前、ナニを隠すことってそれ、あるだろーよ

高校2年生だぞ、5歳下の妹に見せれない姿は沢山あるぞ…


ピンクの龍は、アキトの後ろから顔を出すと

【ナニってアキト君、まぁ、男の子だもんねぇ】

「うるさいっ、静かにしてくれ」


きょとんとした顔してレナが

「そんな大声で話してないけど??うるさいかなぁ」

「え?」

「え?じゃないよ、今うるさいって」

「レナ、これ見えてる?」


アキトは龍の指さす。


「はい?大丈夫?熱ある?ママ呼ぶ?」


どうやら、龍が見えてないのか?


「うん、少し疲れてるのかも、寝るから部屋から出てくれ」

「わかったよー、ゆっくり休んでね」


龍は、部屋を飛び回っていたが、勉強机に降り立つ。

【僕はアキト君しか、見えないのよ。安心して過ごすといい】

「そうなの?てか恋ってさ、恋人ほしいとは願ったけどさ」

【神社でおみくじ引いたでしょ?恋愛のもう一回みてみ】


・恋愛 神様を信じ身を慎み理解し合えば結ばれます


【まずは君が神様を信じて、そして神様を信じる者と愛を育みなさい。…なんてね】

「なんか、、宗教の勧誘?」

【アキト君、神様信じてないの?願ったのに?】

「うーん、たしかに願ったけど、半信半疑だったからなぁ。でも目の前に龍いるし」

【そうそう、現実を見て。んで僕のことは、メル様って呼んでね】

「はぁ、わかったよーメル様ね」

【じゃあ、とりあえず僕は、この街を散歩してくるよ】



メルは、部屋の壁をすり抜けると、外へ出かけて行った。






――――――――








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