3.もう一つの顔

第23話

翡翠様の友人発言から一夜明けて、会社へ出勤する為に私はストライプのスーツに腕を通す。


タブレットで今日の会議の時間や商談の時間を確認しながら、必死に心を仕事モードに切り替える。



……ダメだ。


あまりにも予想外の発言が嬉し過ぎて、頬がゆるゆると緩んでニマニマしてしまい、ダラシない顔になってしまう。


パンパンッ、と頬を叩いて気合を入れる。



よし。


気合入った。今日も頑張ろう。



カバンにタブレットをしまって、心を切り替えるべく家の玄関から一歩を踏み出した。








************************



会社に着くなり、誰かが凄い勢いで近付いてくる。



「係長!おはようございますっ!!今日のプレゼン用の企画書、デスクに提出しておきましたんで、確認お願いしますっ!!」


「おはよう。藤森、今回は提出一番早かったのね。じっくり見させてもらうわ。」


「今回のは結構自身あるんですよ!」



そう言って笑う彼と一緒に、エレベーターに乗り『商品企画部』の一課のオフィスへと向かう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る