第26話

『─…テスト勉強、大変だねって話してたの』





ここは─…風間を助けて恩を売ることにした。





『凛くんとしばらくは会うの控えた方がいいかなって、同じ大学の人の意見を聞こうと思って。でも話聞いてたら寂しくなってきて、泣きそうになっただけだよ、心配かけてごめんね』





なんて、スラスラと出てきた偽りの言葉を並べて凛くんの顔を見上げれば─…彼はすぐに騙されてくれる





「そーだったの…?!うわっ、風間ごめん。てっきり風間が柚ちゃんに何か言ったのかと思って…マジでごめんっ」





先程のブラックな凛くんの姿は何処にもなく、いつものほんわかモードの可愛らしい凛くんが風間に謝罪を述べる





「あぁー…うん、全然。じゃ俺はこれで」






逃げるように風間が去った後、凛くんは小さなため息をついて、、





「俺と柚ちゃんのことはさ、俺に話してよ。なんて言うか…その、、風間に相談とか…そーいうの…しないでっ」





嫉妬…のような発言をした凛くんに、胸がキュンと高鳴る。─…か、可愛すぎるっ!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る