第25話

「─…柚希ちゃんって、」




風間が何か言いかけた時、横から伸びてきた手に腕を掴まれ、とても強い力で引っ張られた





慌てて顔を上げると、そこには大好きな人の姿





しかしその表情は…今まで見たことがないようなとても怖い顔をしていて、、






「──ねぇ風間、柚希に何したの?」






って…低い声で風間に尋ねる凛くん。私のことを凛くんが"柚希"なんて呼び捨てにして呼ぶのは…これが初めてかもしれないっ






「な、何って別に。普通に話してただけ…だよね?柚希ちゃん?」





風間もいつもと違う凛くんの様子に動揺しているのか、私に話を振ってくる。しかし凛くんは私と風間の間に立って…私が言葉を発する前に





「─…柚希が下唇を噛む時ってね、悔しい時とか…泣くのを我慢してる時なんだよ。さっき風間と話してる時の柚希、泣きそうな顔してた」






───凛くん、、


いつも、私の癖やちょっとした仕草を見過ごすことなく見てくれている…優しい凛くん





大好き、今日も私はっ…凛くんのことが、とっても大好きだ。

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