第7話

檻があった、といってもゲージのような物がポツンと置いてあるわけじゃない。


わたしの右側一面に広がるのは、刑務所物の映画で見たことがあるような、頑丈な黒い鉄で出来た細かい格子。


コンクリートの床から天井まで、威嚇するようにどっしりとそびえ立っている。


鍵は、こちら側からは見えない。


…つまり、わたしが檻の中に入れられていることになる。








唖然としたところで、必死に記憶を辿ろうとする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る