お題『愛こそ命』
「愛こそ命? くだらない」
ふ、と笑った後に彼女は眉を釣り上げた。
「愛は何も救わない。命になんの価値もない」
「君がそう思うのは勝手だ」
僕は彼女に向き合って、真っ直ぐにその瞳を見る。その奥に、わずかな怯えがあるのを見て、彼女にそう言わせている何かに腹を立てる。
「でも、僕は君を救ってみせる」
「どうやって?」
彼女は顔を歪めて僕を見る。
「できもしないことを言わないで!」
「やってみせる!」
僕は彼女を抱きしめた。
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