「おもちゃの指輪」
庭の草取りをしていたら、子供の頃失くしたおもちゃの指輪を見つけた。懐かしくはあったが今の自分にはいらないのでゴミ袋に放り込んだ。その晩、夢にかえるが現れた。あの美しい石は我が国の宝なのです。どうかどうかお返しください。恭しく頭を下げる小さなかえるたち。年月を経ておもちゃの指輪は本物になったらしい。起きてすぐにおもちゃの指輪を元の場所に戻してあげた。プラスチック製のルビーは、朝日を浴びてきらきらと輝いていた。
300字以内の短い小説 花踏 芽々 @hanafumi
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