第十二章 過去で君が待っている。

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第31話

「雄大!雄大!」


誰かの声がする。


アカネだろうか。


そうか、

やっぱり夢だったのか。


アカネは

まだ生きているんだ。



僕は重いまぶたを

ゆっくりと開いた。


目を突き刺す

部屋の照明に、


思わず怯んで

しばしばと瞬きを重ねる。


「大丈夫?」


「ん…」


「すごい

うなされてたけど」


ようやく脳みそが

機能を始める。



そして耳の中で

止まっていた声を

頭へと送りこみ、


一から復唱する。

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