少女波乱のメディア編
第54話 とある少女はニュースに取り上げられる
北海道遠征が終わりレイ達が帰還してから時は過ぎ季節は7月になった。
レイは投稿前の朝食に雫とトーストを食べながらテレビを見ていた。
『さーて! 今日の特集は〜? 札幌ダンジョンの異変でとてつもないほどの話題と人気を得た謎に包まれたダンジョン配信者reiさんのことについて取り上げたいと思います!』
レイは目を丸くしてテレビを凝視する。
「ねぇ雫ちゃん。私なんかニュースに出てるよ」
「これはメディアが視聴率が取れるから最近ずっとレイの特集がたくさん組まれてる」
「初耳なんですけど……」
「多分このくらいの映像なら大丈夫って会長が判断したんだと思う」
「なら会長さんに任せますかな」
レイと雫は朝食を食べ終え学校に行くために家を出た。
そして校門をくぐり下駄箱に行くまでにレイを見た学校の生徒達がひそひそと話していた。
それを見ていた雫が少し揶揄うように微笑む。
「ふふ、レイ有名人」
「私からはなんにもしてないのに……」
それからは見られはするがレイ達に群がってくる人は居らず、平和に1日を過ごすことができた。
そして今日はダンジョンに潜る予定もなかったのでレイと雫は二人で家でくつろいでいた。
すると適当に流していたテレビが再びレイの話題になった。
「また私出てるし」
レイがそういうとスマートフォンを見ていた雫もテレビに視線を移した。
内容としてはレイの正体や能力の議論をしていた。
「このreiの能力ですが専門家によると、結論から言えば普通はありえないそうです。
しかしながらどの世界にも例外は存在するので可能性はあるとの見解を述べています」
「ハッ! こんな能力あり得るわけがないだろう! もしそれが本当なら目の前で見せて欲しいくらいだ!どうせあの協会に金でも払ったのだろうな!」
司会の説明にそう言い放ったのは会長よりも少し年老いた男の人だった。
「なんかこのおじいちゃん怒ってない?」
「この人は松尾っていう人で、巷では批判ばっかりする人。だから過激な層からは支持を得てる人。
それとこの人は会長と同じくらいからダンジョンに潜っていて全盛期はよく会長を目の敵にしていたし、いまでもまだ会長のことをよく批判してる」
「なんかすごいおじいちゃんだなぁ」
レイは他人事のようにテレビを見ていると雫がレイのスマホをおもむろに取り出し何か操作をし始める。
「あれ? 雫ちゃんなんで私のスマホ持ってるの?」
「机に置きっぱなしだったから持ってきた」
「持ってきたのはいいけどそれでそのスマホをどうするの?」
「私の師匠が馬鹿にされてるのはムカつくからあのおじいちゃんに少し仕返しする」
「えっちょ────」
レイが何かを言う前にすでに雫はその仕返しを終えたようでスマホの画面をレイに見せた。
するとそこには
<rei>
『なんかよく知らないおじいちゃんが騒いでてワロタ』
そうレイのSNSアカウントで呟かれた画面だった。
とある少女は神様の教え子 〜神様に鍛えられて現代世界で無双したら何故か魔王と呼ばれるようになりました〜 お昼寝 @ohirune_nana
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