第99話
ユキが好きになる人は、交流を重ねて「この人といると気持ちが良い」と思える人だそうだ。
私も同感だ。
私の場合、直感型のようで、なにかの勘が働く。
その時、何気なく言った言葉が、後々まで事実となることが多い。
その時は、それほどの感情を込めていないのに、ずっと後から本当の実感としてやってくるのだ。
だから、嫌だと思った人間は、最初から最後まで苦手だ。
だからといって、攻撃などはしたくない。
相手を敢えて見ず、なるべく軽くやり過ごす。
要するに「無視」を意図的にするのだ。
逆に、好きだと感じた時、それほど感情が昂っていないのに、私は迷うことなく行動に移す。
・・・ユキの時もそうだった。
ユキが私という胡散臭いオッサンに、警戒心を解く前に、私は既に正直な気持ちを話始めている。
打算でもなんでもない、自然な行動だった。
連絡先を聞くときもそうだった。
仕方のない事情もあったし、素直にユキとのつながりが少しだけあればうれしい・・・そう言った。
そうそう・・・私が何か失礼なことを言って、ユキの機嫌を損なう前に!とも言った(笑)
ユキは、あまりおだてるなというが、ユキの美点は、ユキに出会ってすぐに感じたことばかりだ。
・・・そして、不思議なことだが、そういう勘は当たる。
私のやるべきことは、ユキの美点を伸ばすことで、私には、まだ見つけられない欠点を消してやることだと思う。
いつか、できればいいな・・・。
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