第95話

実は、昨夜も結構飲んだ。

まぁ、この歳だ、飲み過ぎはそろそろ控えるつもりだ。


でも、ユキのお陰で穏かな心地よい酔いだった。

ユキは、優しいから、私を気遣って、言葉をかけてくれる。


昨夜は、酔った私にしては、節度を保った接し方だったかもしれない。

それに、ホッとする。


その人を大切するということは、一夜の情熱的な言葉だけではない。

毎日毎日、大切にし続ける。


そういう積み重ねだ。



ユキはそういう、当たり前で、一番大事なことを、私に教えてくれる。



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