第94話

少し、遅めに起き、インスタントコーヒーをいれる。


今朝も、気持ちの良い青空だ。

私は、今まで、朝が来るのを、こんな穏かな心で迎えたことはなかった。


何かが足りない、何かが欠けている・・・

ずっと、そう感じてきた。


それを、ユキが埋めてくれた。

本当に欲しかったものを、ユキが与えてくれた。




ほんとうは


「おはよう!ユキ」

「いっつも、ありがとう」


そう、声をかけたくて仕方がない。



でも、そっとしておこう。

それが、私の感謝の気持ちからの『行動』だ。

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