プロットの欠片 #イズミと竜の図鑑

凪水そう

スラーとジエン


「ジエン先生」

「スラーよ 俺はもうお前のなんでもないんだよ」


「見てみろ、儀局のやつらここを会議室にしてる」

「お酒が必要な話ですからねぇ」


「魔術省にだって影響あるだろ」

「いやぁだからこそ今晩は飲んでおくんです… ってまだ引き継ぎ前ですよ先生」


「巫女も次代が育ってないっていうのに

 竜も寂しくていなくなっちゃったりして」

「ありえますね!」


「お前… お嬢のことはいいのか」

「ミレイちゃんは…… ちっちゃい頃からああでしたから…

 走り出したら誰にも止められませんよ」


「もしものことになったら」

「そうなったら…残りの時間…… 海に出るまでがちょいと長くなるだけです」


「この国は一度ぶっ壊れるな」

「わくわくしてきましたねぇ」


「スラーよ… お前やっぱり俺の教え子だわ」


「そんな事よりこの最低最悪の時に大臣就任した上に

 婚約相手に逃げられたぼくを慰めては?」










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