第8話 ドジャース球場?

 僕はマラソン大会に出場していた。

 いつの頃から、僕と肩を並べて走って居る人が居た。


 僕らを他のランナーが次々と追い越して行く。


 彼が語りかけて来た。


「そこを曲がって、近道を行こう」

「でも、そんな事をしたら失格になって仕舞います」

「そんなのんきな事は言ってられないぜ。ドジャース球場じゃ、もう、試合が始まってるぜ」

「えっ!」

「さぁ。早く、こっち、こっち」


 僕は訳が分からないままその人に着いて走った。



 僕らはドジャース球場に着いたが、どうも、様子が変だ。

 試合は始まって居ない。

 選手たちはベンチに籠って居るでは無いか。


 彼が事情を聞いて来て説明してくれた。


「人工芝に、漆が掛かって居て、それを洗い流すまで試合を延期するそうだ」

「そうですか」

「あれっ!ベッ○が一人で素振りをしてる」

「ホントですね」

「真面目にコツコツと、彼の性格が覗われるね」

「はい」

「きっと○○シリーズの中盤辺りから成績が上がるに違いないよ」

「なぜ、そう言えるんですか」

「解説者の勘とでも言って置くよ」



*2024年度のMLBが終了した時点で、ドジャースシリーズの中でこれだけが辛うじて正夢と言えるかも知れません。

 

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