盲目の怪老、十字軍を操る
- ★★★ Excellent!!!
十字軍。イスラム勢力から聖都を奪還のために組織された、少なくともキリスト教世界においては聖なる軍隊。
しかし、第4次十字軍は異常な行動をとる。あろうことかキリスト教国である東ローマ帝国の首都を占領し、一時的に滅ぼしてしまったのだ。
聖都奪還という本来の目的から余りにも脱線した狂気のごとき行い。しかし、十字軍指導者は狂ったわけではない。ある男の謀によってそうせざるを得ないように仕向けられていたのである。
その男の名はエンリコ・ダンドロ。ヴェネチアの統領、齢90を超える盲目の老人、卓越した商人にして稀代の策略家。そして、執念の復讐者。
彼はなぜ東ローマを滅ぼすことを決意し、それを成し遂げたのか。これはその一代記。
主人公エンリコのダークな魅力もさることながら、他にも綺羅星の如く魅力的な人物が登場する、圧巻の大河歴史ロマン。お勧めです。
特にヨーロッパ史に興味がある方なら、確実に楽しめます。