第25話

16時頃に全ての掃除が終わったので、伯母さんのお見舞いに母屋に向かう。


「伯母さん、どう?」


「静君、ありがとね。昨夜、目眩がして倒れたのよ。今日になっても良くならないし、こんな時に限ってお客さんは多いし。ほんと、ごめんね。」


「いいよ、気にしなくて、夏休みだし、どうせやることないんだから。」


伯母さんの氷枕を触ったら、氷が解けているし、首筋には大粒の汗を掻いていた。


厨房に行って、氷を製氷機から取り出して氷枕を作り、伯母さんのところへ届け


大浴場で温泉をバケツに汲んで、タオルを持って伯母さんのところへ。


温泉にタオルを浸し、軽く搾ったタオルで首筋を拭く。


伯母さんを上半身だけ起こし、伯母さんが着ている浴衣の腰紐を緩めて、襟元から手だけを入れて背中を拭いた。


背中を拭いているせいで、胸元が大きく開いているが、伯母さんが手で押さえているので、胸は見えなかった。


だが、胸に気を取られているので、パンツが見えている事には気が付いていないようだ。


黒のパンツを見ながら、背中を拭いて、バケツでタオルを洗い、軽く搾って、伯母さんに手渡す。


「後は自分で出来るでしょ?拭き終わったら、ちゃんと着替えしてよ。」


そう言って、伯母さんの部屋を後にする。


伯母さんは、何度もお礼を言っていたが、相手が伯母さんでは、俺の息子も元気が出ない。


子どもの頃は、よく一緒にお風呂に入っていたので、今更って感じだったのもある。


フトン部屋で作務衣に着替え、フロントでお客さんを待つ。


17時に到着したのは、3人組のおばさん。仲良し旅行だそうだ。


部屋に案内をして、お風呂を勧める。


夕食は18:00より。


次に17:30分に6名の女性客。こちらは、商工会の研修で来られたらしい。


夕食は18:30より。


最後に到着したのが、添乗員さん2名。


運転手のおじさんに若いバスガイドさん。


18:00に近いので、19時から夕食となった。


同時刻にならなくてよかった。俺と伯父さんしか居ないし、伯父さんが料理を作るので、俺しか居ないのである。


3人の夕食を準備して、お酌をしたり、おしゃべりしたりしていた。


高校生だと言うのは伏せていた。


お酒の席に学生が居たらアウトだと思ったからだ。


30分ほど相手をして、次のお客さんの夕食の準備をしに行こうとした。

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