第24話  鶴亀旅館でのハプニング

「解ったわ。考えておきます。」


「まあ、俺はどっちでもいいんですけどね。最初に犯されたのは俺のほうだし。困ったお隣さんばかりだなぁ!」


「・・・・・」


「では、おやすみなさい。」


「・・・・・」



自室に戻り、カーテンを開けたまま寝る。



次の朝、約束どおりに京子さんは来なかった。


あっ、そうだ!24時にリセットされるのを忘れていた。


裏の家を見るが、鈴音さんは、カーテンを閉めたまま。


まだ、気持ちの整理ができてないんだろう。


気を取り直して、部活にでも行きますか!昨日はずる休みしたことだしな。


腹が減ったので、朝めし?昼食には早いか!そう、ブランチだ!


キッチンに行くと、ご飯は作って置いてあった。


俺の席にメモ?何だろう?


ー ー ー ー ー


絢香さんが夏風邪をこじらした。


容体が良くなるまで、鶴亀旅館を手伝え。


部活は行かなくていい。電話しておいた。


                父より


ー ー ー ー ー


「マジかー。」


父の実家の温泉旅館を手伝うことになった。


父は婿養子。ここから、自転車で1時間ぐらいのところにある温泉街だ。


寂れている温泉街で旅館を営んでいる。


絢香さんとは、父の兄の奥さんのこと。


夫婦で旅館を切り盛りしているので、おじさんだけではどうにもならないのだろう。


二人の子どもがいるのだが、会社勤めなので、どうにもならない。


そこで、1番暇な俺の出番となった。


自転車に跨がり、鶴亀旅館を目指す。


途中、喉が渇いたので炭酸飲料を買うついでに


コンビニで、アプリを起動させた。


“今の気分は?”


「最悪」


“どのように変えますか”


「鶴亀旅館でエロハプニング。セックスありで。」


真っ白な画面になった。


(よっしゃ!やる気出て来た。)



旅館について、伯父さんから説明して貰った。


朝早く、客室の掃除は済んでいるとの事。


お客様は、3名の女性客1組に、6名の女性客1組。


それに、旅行会社の添乗員2名。以上11名。


玄関まわりと風呂場の掃除。


添乗員さんは、バスの運転手さんが男性で、バスガイドさんが女性。


旅館でも、ビジネスホテルのシングルの部屋がいくつかある。


でも、部屋ではご飯が食べられない。


空いている部屋で、夕食と朝食を食べていただく。

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