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【注意】

カードゲームの話をしています。他意は一切ありません。まったくもって微塵にも不適切なシーンなど存在しておりませんので改ご了承ください。




















「それではアオくん。アオくんのアッーの欲神竜を出してもらえるかな?」


「えっ、あっ、いや……それはちょっと……」


「おいおいアオ。何恥ずかしがってんだよ。別にアッーのこと見るのなんて初めてじゃねぇだろ」


「さっさと出せ」


「ふむ。それなら大義名分を与えてあげようじゃないか。今からアオくんはコウくんによって拘束され身動きが取れなくなり、そしてクロくんの手によってアッーの欲神竜が召喚される。アオくんは抵抗出来なかった……だから仕方ないね?」


「よし任せろ 」


「神降臨」


「アッー!や、やめろぉー、俺のアッーの欲神竜がーッ!」


「アッーの欲神竜召喚完了だね」


「んー……?あれ、なんか前に見たアッーの欲神竜より小さくなってねぇか?」


「これはアッーの欲神竜のスフィアモードだよ。アッーは複数の形態を持っていて、状況によってその形態を変えて戦うのさ」


「なるほど?そうなんか」


「それではまず初めにーーと」


「それなに?」


「これは何の変哲もないただのメジャーさ」


「……め、メジャー?」


「そうだねメジャーだね。物の長さを測る時に使うものだね」


「それで何すんだ?」


「これでもってアオくんのアッーの欲神竜のサイズを測っていくよ」


「んんん??????」


「サイズなんか測ってどうすんだよ?それになんの意味があんだ?」


「アッーの欲神竜をどういう風に扱うのかというのは先程教科書で勉強しただろ?アッーはプレイヤーに直接ダイレクトアタックをしたり、僕らのクソデカスライムとバトルしたりするというのは覚えているね?」


「おう!そこら辺はちゃんと覚えてんぜ!アッーのダイレクトアタックが超気持ちよかったり、アッーを神スライムで包み込んだりすると気持ちよかったりするって話だろ!」


「そう、その通り。ここでアッーのサイズーーつまりは攻撃力を測定するのにはちゃんと意味があるんだ。アッーのダイレクトアタックで僕らのライフポイントがピッタリ0になる瞬間がこそが最大の快感を得られるんだよ。だからこそ事前にアッーの攻撃力と僕らのライフポイントをしっかりと比べておくことで、後の決闘デュエルでの展開を事前に予想して戦略を組み立てて置くことが出来るのさ。相手のデッキの内容が事前に分かっていれば対策を立てるのは容易だろう?」


「確かに……それはあるな!」


「なるほ」


「というわけでアオくんのアッーの欲神竜のサイズを測っていくねー。長さがーーcm……太さがーーcm……ふむふむ。まあ、スフィアモードではこんなものかな」


「これって大きさ的にどうなんだ?人によって大きさ違うんだろ?」


「そうだねぇ。日本人男性の平均よりは大きいね」


「マジかよ。やったなアオ!」


「アオちゃん流石」


「では次にアッーの欲神竜の戦闘モードのサイズも測らせてもらおうかな」


「戦闘モードねぇ。それってどうやったらなんだ?」


「色んな手段はあるけど……今日は僕の神スライムの効果を使ってみようか。アオくんのアッーの欲神竜を僕の神スライムでもって包み込むことによって……んっ、あっ、僕の神スライムの中でアッーがドンドン大きく、固くなってく……ふふっ、まったくアオくんのアッーは正直だねぇ」


「おおっ……スゲェ。そんなデカくなんのか。あっ、いや。これが風呂ん時にみたヤツだな」


「ボクの神スライムも使う」


「そうだねクロくん。2人の神スライムでアッーを包み込んであげようか」


「おまかせ」


「ふふっ、アッーの欲神竜は元気だねぇ。こんなビクビクってして……まるで別の生き物のようだよ……あっ、でもアオくん。ゴッドフェニックスをするのはちゃんと我慢するんだよ?あくまで最大サイズのアッーの欲神竜のサイズを測るのが目的だからね。攻撃してはいけないよ」


「オラッオラッ。ゴッドブレイズキャノン出せ」


「ーーーーッ!!!」


「こらこらクロくんそんなに激しくしたら……ストップ。ダメだよアオくんゴッドブレイズキャノンを出したら(ギュッ)」


「ッ!?!!」


「出ない?」


「こうしてアッーの欲神竜の首根っこを握りしめると出せなくなってしまうんだよ。アオくん、今、アッーの戦闘モードのサイズを測るから少し我慢してね」


「ーーーーッ!ーーーーッ!」


「ふむふむ……長さがーーcmで太さがーーcmだね。これはこれは……なかなか」


「その……アッーの戦闘モードのサイズはどうなんだ?」


「これはなかなかのサイズだね。平均よりもだいぶ大きな数字だ」


「マジかよ!流石だなアオ!」


「アオちゃんのアッーはビッグサイズ」


「さて、サイズは測り終えたから。もうゴッドフェニックスして構わないよアオくん。我慢させてごめんね?それでは盛大にこのビーカーにゴッドブレイズキャノンを出して貰おうか」


「ビーカー?」


「そう。これでもってアッーが一度のゴッドフェニックスでどれだけの量のゴッドブレイズキャノンを出すのかを測っていくよ」


「なるほど」


「さあ!もう遠慮はいらないよクロくん!アッーをゴッドフェニックスさせてしまおう!」


「りょ。オラオラオラッ。ゴッドブレイズキャノン出せっ出せっ」


「ーーーーッ!!!ッッッ!?!!!」


「おおっ……!すっげぇッ!なんかめちゃくちゃ出たぞッ!勢いヤベェ!」


「これは予想よりも凄い量のゴッドブレイズキャノンだね……。あっ、ビーカーがタプタプで溢れてしまいそうだ……。大きなビーカーを用意しておいてよかったよ」


「……………………」


「まずは一回目の量はーーーーか。これはかなりの攻撃力だ」


「ハクちゃんハクちゃん」


「ん?何かなクロくん」


「それ頂戴。飲んでみたい」


「……ん?それって飲めんのか?」


「飲めないことは無いよ。んー……でも僕もちょっと飲んでみたいからなぁ。半分こにしようかクロくん」


「んっ」


「あっ、ちょっとまったオレもちょっと興味あるわ」


「ふむ。それなら3人で分け合って飲んでみようか」

























【注釈】


『アッーの欲神竜』

神のカードの1枚。戦闘、球、ゴッドフェニックスの3形態が存在する。


クソデカスライム』

すごく強いスライム。このカード1枚で神のカードを召喚する素材になる。


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