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体を鍛えようと思う。



今回の1件で俺は痛感した。自分があまりに非力であることを……。



それと、よくよく考えてみる。


まず、学力面に関すると頭がいいのが泊、歩夢、紅=俺の順番だ。


そして運動面に関すると動けるのが紅、俺、歩夢、泊の順番だ。


ここで問題になってくるのが運動面に関してだ。歩夢と泊は何も運動が苦手という訳では無い。ただ、比べたら紅と俺が僅かに勝っているだけで普通に動ける。泊も歩夢も勉強だけに特化した頭でっかちのヒョロガリとはワケが違う。ぶっちゃけかなり優秀。泊先生は基本的に万能なので文句は無いが、不思議ちゃんの歩夢に関してはちょっと納得出来ない部分があるが一先ず置いとく。


そして学力面。泊歩夢と紅俺の間には致命的なまでの越えられない壁がある。端的に言って紅と俺が馬鹿すぎる。


そのことを踏まえて改めて考える。


総合力で見ると幼なじみズ4人の中で俺が1番のクソザコナメクジなのではないか、と……。


点数にして見てみよう。


紅→学力10運動100=総合110

泊→学力100運動60=総合160

歩夢→学力70運動70=総合140

俺→学力10運動80=総合90



ふぅ……俺だけ総合2桁じゃね……?



くっそ!やっぱり俺が4人の中で1番劣っているというのかっー!最底辺のクソザコナメクジ、それが私です!畜生め!


誰が上で、誰が下か、とかってのは基本的には無いよ?でも、コレはあんまりじゃん?どげんかせんといかん。



というわけで体を鍛える。



「ちょっと俺、鍛えようと思うんだよね」


「アオ鍛えんの?ならオレも一緒に鍛えるわ」



いや、オマエは鍛えるんじゃないよ紅。一緒に鍛えたら差が縮まらないでしょうに。


とはいえ俺の一言で紅はやる気になってしまった。こうなったらもう何言っても無駄だ。諦める他ない。



「話は聞かせてもらったよ!」


「アナタは……泊先生!」


「そうさ!僕こそがみんなご存知 泊先生さ!身体を鍛えたいということらしいが間違いなかったかねアオくん?」


「はい……。俺、不甲斐ない自分を変えたくって……」


「ふむ。その心意気やヨシ!それならば僕がアオくんにあった肉体改造メニューを考えてあげようじゃないか!」


「な、なんだってー!鍛えるって言っても何していいか分かんなかったから超助かるぜ!ありがとう泊先生!」


「礼には及ばないよ!よし、それじゃ早速始めていこうか!」


「はい!」


「先ず最初はストレッチからだ!なんにしても運動の前は身体を解しておかないと怪我をしてしまうからね!」


「なるほど!ストレッチはどうすればいいですか?」


「そこら辺は僕達に任せて貰おうか!よし!みんなでアオくんの体を解してあげよう!」


「任せろ!」


「りょ」


「ひょ……?」



気がつくと俺は3人に取り囲まれていた。みんななんか指をワキワキとさせてるんだけど……。ストレッチ……ストレッチするんだよね……?



「よいしょ」



背中に回った紅が俺の腕に自分の腕を回して羽交い締めにしてくる。背中に押し付けられる紅の大きなおっぱい。相変わらずの乳圧。素晴らしいーーけど……アレ……?なんかこの体勢に覚えがあるんだけど……気のせい?気のせいだよね?



「それじゃストレッチを始めようか!僕は身体の左側を担当するからクロくんは身体の右側。コウくんはそのまま背中から胴体を入念に揉みほぐしてあげてね」


「了解。んじゃアオ。オマエの全身……俺らでちゃんと揉みほぐしやるからな!ケガとかしないように!」


「ケガ危ない。いっぱい揉み揉みする」



何かが……何かが、違う気がする……!しかし、言ってることにおかしな所は一切無いし、えっちなことも一切無い……!だが、何か嫌な予感はする……!



「あ、あの……教えてくれればストレッチとか1人で出来ると思うんだけど……?」


「まあまあ、そう言わずにね?アオくんは僕達に身を任せて?」


「そうだぞアオ。オレらに任せておけって」


「委ねよ」



ま、まあ……別にストレッチするだけな訳だし?変なことにはならないハズ……。



「それでは……ストレッチスタート!」



そして俺は3人の手によって全身を揉みくちゃにされた。めちゃくちゃ気持ち良かった。体はとてもよく解れてトロトロである。うむ!腰に力が入らなくて立てないんですけど!解れすぎ!



「あひっ……」


「はあ……はあ……。ぐったりしてるアオのことを見てると……(ごくりっ)なぁ、アオ……ちょっと久しぶりに息止め勝負しねぇか……?」


「は……はひっ……?」


「いいよな?な?な?な?よし!勝負開始だ!」


「んっ……!?んんんッッッーーー!?!!」


「はむっ!んっ!じゅるっ!じゅるるるるッ!!!」


「息止め勝負。次、ボクも」


「お?息止め勝負かい?いいね!クロくんの次は僕とも勝負だよアオくん!」



俺はさらに揉みくちゃにされた。



どうして……こうなった……。









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