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「オマエら……この間は良くも好き勝手に弄んでくれたなッ……!」


『おっ?なんだなんだ。クソザコナメクジのアオ子ちゃんじゃねーか!オレらにされたことが忘れられなくて、また遊ばれに来たのかぁ?』


『くふふっ。飛んで火に入る夏の虫とはこの事だね!自分が僕らにナニをされたのか忘れちゃったのかい?まったく仕方ないねぇ。これはまた自分が如何に情けない雑魚雄なのかを、その身体に刻んであげないとイケないかな?』


『ブチ犯す』


「くくくっ……!俺がなんの策もなくオマエらの前2姿を現すわけなかろう!これを見ろッ!はぁああああああッッッーーー!!!」



ムキムキムキッ!


ブチブチブチブチッ!



『なん、だと……!コイツッ……筋肉の膨張だけで着ていたタンクトップをぶち破りやがった……!』


『ああ……凄い……。なんて逞しい筋肉なんだッ……!』


『ムキムキかっけー』


「フハハハハッ!見よ!この鍛え抜かれた鋼の肉体をッ!オマエ達に弄ばれた俺は男としての尊厳を取り戻す為に厳しい修行を経て無敵のガチムチマッスルボディを手に入れたのさ!これで俺がオマエ達に負けるはずなんかない!」


『くっ……!確かにオマエは強くなったかも知れねぇが!コッチは3人も居る!3対1なら負けねぇぜ!オラッ!オマエらヤッちまえ!』


「ふんッ!」



ぶぉんッッッ!!!



『『『キャッ!』』』



ドタドアドタッ!



『こ、コイツッ……!腕を振った風圧だけでオレ達3人をなぎ倒した、だと……?』


『こんなの無理だ……僕達3人が力を合わせたとしてもまるで勝てる気がしないよ……! もうおしまいだ……』


『ガチムチ強すぎワロタ』


「どうやら力の差が理解出来たようだなぁ?」


『ぐう……!頼む!命だけは!命だけは助けてくれ……!』


『おねがいだよ。僕ら親友じゃないか!なんでもするから助けておくれよ!』


『絶対服従』


「ほう……助けて欲しいか?ならばどうするかーー分かるな?」


『『『はい……』』』



脱ぎ脱ぎ……たゆんっ(×3)。



『『『オレ(僕(ボク))のおっぱい揉んでください』』』


「ガハハハッ!それでいい!それでいいのだ!これだ!これこそが正しい姿だ!この展開こそが皆が待ち望んでいたのだ!」


『隙ありッ!』


「ひょっ……!?」


『油断しやがってバカがッ!』


『そう易々と屈服する僕達ではないよ!』


『雑魚は雑魚』


「くっ……!なにをする!や、やめろッ!離せぇええッ!」


『テメェの弱点はもう分かってんだよ!はむっ!』


「オ”ッ……!」


『自ら服を破って弱点を曝け出すとは愚策も愚策。さあ!反撃といこうか!はむっ、ちゅるっ!』


「ン”オ”ッ……!」


『開発済み。堕とすのは容易い。んっ、じゅるるっ!』


「オ”ホぉッ……!」


『オラオラッ!さっきまでの威勢はどうした!』


『随分と簡単に下品な声を出してしまったねぇ。まったく情けない……それでも男の子なのかなぁ?』


『ざーこざーこ』


「くっ……!こ、この程度で……!俺は絶対に屈しないぞッ……!!!」




……3分後。




「ア”ッ、ア”ア”ア”ッッッ、そ”れ”ッ……!そ”れ”ぇじゅごイ”でひ”ゅう”う”う”ッッッ!も”っどぉ”も”っどじでぇ”え”え”え”ッッッーーー!!!!!」






…………。



…………。



…………。






「なんでやねんッ!!!」




俺は飛び起きた。


なんだ今度は本当に夢か……。


いや、夢で良かった……。




「いや良くねぇよッ!!!」




バンッ!



思わず声を出してツッコミを入れてしまう。


なんでなんでなんでどうしてこんな夢見るの?こうなってしまったの?違うじゃん?違うじゃーん!いつもと流れが違うじゃん!今までこんな展開じゃなかったじゃん!あんな感じだったら俺が3人まとめて手篭めにする感じだったじゃん!「アオの(ピー)気持ちよすぎだろッ!」「はぁはぁもっと(ピー)ちょうだぁい!」「オ”ッ、イ”ク”ぅぅ!」って感じだったじゃん!


どうしたんだよ俺のイマジナリー幼なじみさん達よぉ!?創造主たる俺神に反旗を翻し始めてるじゃないですかヤダー!


妄想がァ!現実に侵食されているッ!


そんな馬鹿な話があっていいのかァー!


ちゃうねん。


ちゃうねんちゃうねん。


俺はそういうの望んでないからァ!


いやでもしかし……。


夢は心の底に眠る願望の発露と言う。


ならば俺が真に望んで居ることはこういうことだというのか……?


そんな馬鹿なッ!


認めないぞ!俺はこんなの認めない!


俺、多分ドSだし!こんなM豚みたいな変態妄想とかお呼びじゃねーんだわ!


女の子に辱められるのが気持ちイイ?そんなわけないでしょ!



「ぐぉおおおお…………!」



俺は頭を抱えて布団の上でのたうち回った。


邪念を払え。


正常に戻るのだ。元の自分に戻るのだ。



『でも、それがいいんだろ?』


『素直になれば、たくさん気持ちよくしてあげるよ?』


『足舐めろ』



くっ!このッ!黙れッ!イマジナリー体共がッ!


俺を誘惑するなッ!


畜生ッ!俺は……俺は絶対に屈しないぞッー!





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