浮遊音楽

午前四時休日のベッドの上


あるのは自分のからだだけ


あるのは自分のこころだけ


別に何も求めてない


光刺す方に足を向けた


心ここにあらず、ここにあるのはこの鼓動だけ


立派に足を踏み鳴らす、その感覚だけ覚えてる


浮遊する雰囲気、踏みしだいて明日へ



テレビから流れるジャズのトランペットが


いかにもって面した黒人の演奏者が


今朝のニュース速報で麻薬所持疑い


昨日までの笑顔と今日からのライブは


きっと少しだけちがうんだろうな



見なくても良い動画をいつまでも見て


聴かなくても良い音楽を何度も聴いて


それで得られるものは


誰が言った答えなんだ



戻れない未来と終わった過去に不安だけがあって


夢の中の景色はどこまでも荒野で


白く淡いセピアの風景画を見たいと思った


だけどここは寒かったから、あなたのところへ行きたいと思って


それからは一つも怖がらなくて


正しいことをやりたがった



世界はがんじがらめの


粒のような傷みが待っている

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