第30話 またもや地雷を・・
1泊2日のフェルーナの慰安旅行、タミーちゃんとちょっとした?問題も起こったけど、それ以外は割と普通?に終えることができてホッとした・・
慰安旅行から帰ってきて、翌日は僕はフェルーナでバイトに入る日・・・
>フェルーナ厨房
「おはようございま~す」
「あぁ、ユウト君、おはよ~、昨日はお疲れ様ね」
「あぁ、薫ちゃんもお疲れさま」
「おはよ~、あら、薫ちゃんにユウト君、二人ともお疲れ~、ウフッ」
フェルーナ裏、勝手口から入ると薫ちゃんが働いていて、さらに僕の後から
イズミちゃんが出勤してきた。
「あぁ、イズミちゃん、おはよう、昨日はお疲れでした、それにいろいろ気を使わせてゴメン・・」
「まぁ、女子ばっかりだし、ユウト君こそ気疲れしちゃたんじゃないかしら?」
「ま、まぁ、疲れてないってことはないけど、女子慣れしてない僕自身の経験不足が原因なんだから仕方ないよ、それにこれも経験になるしね」
「そう!? そんなふうにポジティブに考えられるなんて、ユウト君もここでしっかり成長してるのね、おねえさんは嬉しいわ、ウフフ」
「成長してる?・・・そうかな?」
「あらあら、せっかく成長してると思ったのに、そういうところはまだまだ子供ね」
「そ、そういう言い方しないでよ」
僕がイズミちゃんのことばに照れというか困惑?してると、薫ちゃんが、
「まぁ事実ユウト君はわたし達より年下なんだし、弟みたいに思われてるって思ってればいいじゃない? ウフフ」
実年齢は上でも、見た目は妹みたいな薫ちゃんから「弟」って言われて僕はちょっとムッとしたんだけど、これはイイチャンスと思い・・・
「いやいや、薫ちゃんこそ、どう見たって大学生には見えないよ、僕の妹って言ってもぜんぜん違和感無いレベルじゃない、ハハハ~」
と言ってみた、すると薫ちゃんの顔がみるみる赤くなってきて・・・
「い、妹って・・・!? 一番気にしてることを・・・」
と、言って薫ちゃんはフロアに消えちゃった・・・
バンッ!
「あらら、一番触れちゃダメなところを・・・」
「へ? い、一番触れちゃ・・・」
「そう、薫ちゃんは童顔なところや小柄なところを気にしてるのよ、それをはっきり言っちゃうなんて、ホントに女子の気持ちを分ってないって言うかデリカシー無いわね・・フ~ウ」
こう言いながらイズミちゃんは両手でお手上げって感じなゼスチャーをしてみせた。
「ぼ、僕は薫ちゃんの童顔だったり小柄なところがカワイイなぁって思ってるんだけど、ダメだったなんて・・・」
「まだまだ修業が必要ね、女心は複雑ア~ンド移ろいやすいモノなのよ、勉強なさい、ウフッ」
こう言いながらイズミちゃんも更衣室へ消えていった・・・
「また地雷をふんじゃったか・・・」
僕はその後も厨房裏で食材の搬入やら雑用をしてたけど、不用意な言葉で薫ちゃんを怒らさせてしまったことが気になって作業に身が入らないでいた。
するとそこへ今日は非番なはずのタミーちゃんが来た。
「あれ? タミーちゃん? 今日は非番じゃなかったっけ?」
「えぇ、そうよ、でも、ちょっと用があって・・それよりユウト、なにしょぼくれてたのよ?」
「え? あぁ、薫ちゃんを怒らせちゃって・・・」
「またなの~? あらあら、まったく~、あんたって幸せの青い鳥なのかトラブルメーカーなのかホントわかんないヤツよね・・」
こう言い残してタミーちゃんも更衣室へ消えていった。
「トラブルメーカーか・・フ~ぅ・・ん? 幸せの青い鳥とも言ってたよな、こっちはどういう意味だ?・・」
結局この日の僕は閉店まで仕事はしてるけど、フワフワと心ここにあらず的に終始した・・・
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