天体少女

いつか星の本で見たんだ 小さな宇宙の 天の川

幼い心で夢見てた 孤独な宇宙旅行


少し大きい望遠鏡担ぎ ベランダに出て 天体観測

月までの距離を数えてた 流れ星の宇宙船


少しずつ 背が伸びて 解らない事が多くなった

旅の始まりは いつしか 届かない場所に


少女は少女のままで 果てしない道を 歩いていく

昔読んだ流星は 僕の傍から遠ざかる

あの日 語った夢は 嘘になってしまったのかな

ずっと このまま 変わらなければいいのにな


本棚に積まれたままの 宇宙描いた 夢の地図

大人になって忘れてた 月面までの案内図


少し寒い プラットホーム 朝日と電車を待つ

窓の外は いつしか 夢から覚めて


少女は立ち止まったままで 深い森の中で 泣き出す

昔描いた七つ星 暗い闇へと消えていく

あの日 願った夢は 何処に置き忘れたのかな

ずっと このまま 目覚めなければいいのにな


埃被った本を取る ページをめくる

零れ落ちてくる 宇宙旅行の設計図


ベランダから 宇宙の果てへと 打ち上げたロケット

応答信号 「ハローハロー 君にはまだ 僕が見えてる?」


周回軌道 人工衛星 あの日の僕の声


少女は少女のままで 果てしない道を 歩いていく

いつか見た北極星 宇宙の果てからの声

あの日 語った夢は 今もきっと


少女はいつしか大人になって 物語の続きを 描き出す

昔読んだ流星は 孤独な僕を照らし出す

あの日 見ていた夢は 今も此処にあるのかな

ずっと このまま 追いかけ続けてたいな


いつかは 掴めたらいいな

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作詩 藤原琉堵 @ryuto_fujiwara

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