赤い靴
街角の店のショーウィンドウの中
澄ました顔で飾られた 赤い靴
買う人もなく ただ待つように
そんな靴に恋をした 一人の少女
「私に似合う靴でしょ? いつまでも踊れるの」
踊ろうよ 疲れることのない その足で
君の手を取り 向かうよ舞踏会
カボチャの馬車はないけど 君を迎えに行くから
月明かりの下で待っていて
雨の中 黒い傘の葬列
赤い靴を履いて 立ち尽くす
大人の顔 何も聞こえない
雨音にかき消される 少女が一人
「私が一番似合うでしょ? 眠らないで踊れるの」
踊ろうよ 脱げることのない 靴を履き
君の手を取り 向かうよ孤独ワルツ
ガラスの靴はないけど 君のもとに向かうから
一番星の下で待っていて
少女は踊り続けるよ 脱げることのない 赤い靴で
森を抜けるよ 丘を越えるよ
どこまでも 走り続けるよ 君のもとまで
踊ろうよ 君によく似合う 赤い靴で
君の手を取り 向かうよラストダンス
僕の魔法は解けたけど 君にきっと会いに行くから
笑顔のままで待っていて
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