グライダー

平坦な窓から逃げ出すように 夏空を歩いてみた

日差しに触れた僕の視界を グライダーが飛んでいく


今日も午後は暑いな 噴水が上がる公園

高い空を見上げた僕は どこまでも行ける気がしてた


少しだけ 少しだけ 君のもとに飛んでいけるように

風を集めて助走を付ける

飛べない僕はいつも 空に堕ちていく


日が傾く 夏が僕達を飲み込む

今度は飛べるかな 喉が乾いたな

弧を描いたグライダーが 僕を笑った


少しずつ 少しずつ 君のもとに飛んでいけるように

向かい風も見方に付ける

風に浮く僕はいつも 空に堕ちていく


目を開けて 空を見て

夢から覚めて笑う


平坦な窓を破った 光が降ってきた

雨上がりの空を 僕は飛んでいく

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