黒髪のグロンダイル

ひさちぃ

各章のあらましとプロローグ

第一章: 異世界で生きるミツル

テーマ: 復讐と自己探求


 ミツルが魔獣を討つ過程で、彼女の内面的な葛藤が描かれる。父の死を乗り越えるための試練や仲間との出会いが、彼女の成長に寄与する。


 十一歳の少女ミツル・グロンダイルは、魔獣に父を殺されるという悲劇に見舞われる。その瞬間、彼女は前世の記憶と異能を覚醒させ、父を殺した魔獣を討つ。それから一年後、北方の魔獣多発地帯エレダンで、父から託された白い剣に宿る「大切な人」と共に魔獣狩りを続けていた。それは復讐のためだけではなく、自らの今後を模索するためだった。


 放浪の剣士ヴィルとの出会いが、新たな契機となる。亡くなった父と行方不明の母の秘められた過去。そして遺された白い剣「マウザーグレイル」。これらの繋がりがミツルの戦う理由だったのだ。ヴィルは親友の娘であるミツルを支えると誓い、共に旅をすることになる。



第二章: 前世回想ダイジェスト【深淵の黒鶴】編

テーマ: 運命と過去の受容


 ミツルが前世の記憶を思い出すダイジェスト。視覚的な描写や感情的なシーンが多く、彼女の成長と変化を強調する。


 ミツルは転生した理由と覚悟を問われながら、前世の自分と現在の自分の間で揺れ動く。前世の異能「深淵の黒鶴」の正体や、この異世界とのつながりが徐々に明らかになっていく。また、今は剣に宿る「かけがえのない大切な人」との絆も描かれ、彼女の心の葛藤が深まっていく過程が描かれる。



第三章 エレダンでの日々

テーマ: 友情と冒険


 ヴィルとの会話や冒険の中で、母の行方を追う決意が固まっていく。新たな仲間との出会いや、魔獣に関する真実が彼女の視野を広げる。


 月に一度の定期便が到着すると耳にしたミツルは、新鮮な食材が手に入る、と期待に胸を膨らませて護衛パーティーに参加する。そこでヴィルは、ミツルが他の人々に可愛がられている様子を見て、彼女が孤独ではないことに安堵する。


 ミツルはヴィルと相談の上、行方不明の母を探しに、西の大陸への冒険を希望する。その前に、ミツルは母の故郷であるリーディスを一目見たいと思い、ヴィルと共に旅立つ。旅の途中で、ミツルはヴィルから魔獣に関する真実の一端を知らされる。それはこの世界の矛盾を暴く。ミツルはヴィルから戦うための新しい視点を授けられる。



第四章 リーディスを駆ける小さな冒険者

テーマ: アイデンティティの探求


 ミツルが偽りの姿で探索することで、彼女の内面や成長がより際立つ。


 リーディスに到着したミツルは、この国で不吉とされる黒髪を、緑色のウィッグを被って隠し、「刃のないおもちゃの剣を持つ、変わり者の少女」として街を探索する。そこでは新たな出会いが待っていた。


 国の宝とされる「白い聖剣」の公表。その名が「マウザーグレイル」と呼ばれている事実は、ミツルに衝撃をもたらす。ミツルの冒険と疑念が交錯し、新たな発見が物語の中心に迫る。王都の一大イベント「聖剣選定の儀式」に臨むミツル。その目的とは?



第五章 モード・エクロージョン

テーマ: 自己の受容と力の解放


 先王との対話を通じて、ミツルの過去と現在が交錯し、彼女の選択が物語を大きく動かす。魔獣の襲撃が進行する中、彼女がどのように立ち向かうのか。


 「選定の儀式」で自分の正体を明かしてしまったミツル。白銀の塔に囚われた彼女は、王宮で王と謁見することになる。だが、あまりに高慢な態度ほ示す王にミツルは反抗し、対立することになる。


 その後、離宮に移されたミツルは、先の王と対面する。そして、母の過去の決断と伝説に記された剣の謎に迫っていく。果たして王家所有の剣とミツルが持つ剣の関係とは。どちらが本物でどちらが偽物なのか。


 その直後、国を脅かす魔獣の軍勢と、それを統率し人語を解する巨大な人形魔獣の襲来が起こる。ミツルはこの危機にどう立ち向かうのか。ミツルは決意し、新たな力「セカンドフェイズ」を解放させて、命をかけて戦う。









美鶴、あなたの幸せだけが、わたしのたったひとつの願い……




たとえ、いつの日か、わたしが消えてしまうとしても




それでも、ずっとずっと、あなたのことが好きだから




遠くからでも、ずっと見守っているよ




あなたならきっと、だいじょうぶ。わたしには、ちゃんと見えるから




あなたの隣に、とても大きくて、頼もしい木が立っているのが




その木はきっと、あなたを守ってくれるから

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