お遍路という名の珍道中!
- ★★★ Excellent!!!
作者様ご夫婦が四国八十八ヶ所の寺院をめぐった、壮大なる旅の記録……なのですが、その内容はハプニングの連続。たどり着くのに苦労し、境内で右往左往、そして閉門間際の駆け込みダッシュ⁉ そんな等身大の旅模様を楽しめるエッセイです。
一話ごとが短くまとまっていて読みやすく、それぞれの思い出が短歌・川柳と巧みな顔文字で表現されています。コラムのような感覚で気軽に楽しめますよ。ついつい笑ってしまうような描写が素敵で面白いこと!
なにより作中に登場する寺院が多種多様で興味深いのです。近代的な建物だったり、工夫を凝らした撮影スポットがあったり、挑戦せずにはいられない遊戯性があったり、それぞれの個性が見えて驚きの連続。歴史的なイメージがちょっとだけ変わるかもしれませんね。
現代のお遍路ってこうなんだ、という絶妙なリアリティを感じながら、ぜひ大いなる珍道中を文章で追体験してみてください!