幼く甘い初恋の黒く純粋な哀しみ。

祭囃子の喧騒から逸れた少女。
いつの間にか神社の境内を出て林の中へ。
 思いがけない優しさに、彼女は小さな
想いを抱く。

祭りの頃には、きっと会える。

幼い想いは年ごと募り、いつしか密やかな
逢瀬となって行くのだが。

 そのひとは、人生に絶望した時に
会いに来てくれると言って…。

本作品は、幼い少女の初恋と思わされるが
そこは流石、
      大人気作家の巧妙さ。

最後の絶望感と謎解きには恐れ入る。
これはホラーの様だが、ミステリーでも
ある。最後の急展開にはきっと

  舌を巻くだろう。

 

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