第3章 新大陸No.6

「何を言っておる!ワシは真剣なのやぞ!」

「あぁ、真剣なのは分かった!だったら、人様の家の都合があるだろうが!!」

「………」


俺とシルバードラゴンは言い争いをしていた。すると、リーダーが青筋を立てて無理やり作り笑いを維持しながらこちらへ向いた。


「……あのう、コレどうするんですか?」

「……」


俺とシルバードラゴンは周りをよく見る……まるで、焼け野のように周囲は広がっていた。


「……い〜や、周りが広くなりすぎて気持ちいいなぁ……的な?」

「………」


“カチッン!”

周りいたアジカの民…すなわち戦闘民族は一斉に戦闘モードに入った。

“あっ…やばい”


「テメーのせいだろう!!」


周りにいた戦闘民族は総ツッコミを入れた。俺も“ビクッ”としたが、改めて考えると“そうだよなぁ…”と考え直した。


「ターケン。もういいです」


“ターケン”と呼ばれたリーダーは黙って身を引く。そしてアテンは前の方へ行き、俺とシルバードラゴンの方へ向いた。


「逃げも隠れもしません。どうか、アナタの町へ連れてって下さい」


アテンは“キリッ”と真顔でコチラへ向いたが、何故だか“シラーッ”と白い目で見ていた……。


「…お主、足が震えておるぞ?」

「だって、世界弱小の神様ですからね⭐︎【キランッ】」


俺は無言で剣の鞘に手を掛けようとした。

それを見たアテンは慌てて抱き寄せる。

“シルバードラゴンとの喧嘩であまり分からなかったが、確か身を隠して俺が収まるまで身を潜めている…だから、世界弱小という自覚があるんだ”


「待て!待て!話が先でしょう?もし、暴力振るったら俺泣くよ?」


アテンは混乱しているのか、必死に説得を進める。俺も何だかしらけてしまった…。


「…で、いつ頃から行くのじゃ?」

「はい。できれば直ぐに…」

「アテン様!」


ターケンはビックリしてアテンの方へ食いかかったがアテンはそれを静止する。

“何か事情があるのだろうか?”


「黙って聞きなさい」


アテンは真顔でターケンの顔見る。そして“クルッ”と、シルバードラゴンの方へ向き合うとお辞儀をした。

それを見たターケンは動揺していた。


「シルバードラゴン…いや、シルバードラゴン様。私はアナタの配下になります」

「そんなん、いらんわ!」


アテンは真顔で頭を下げると“ニコッ”と笑顔を見せた。


「そもそも、ワシは人間という上か?下か?なんてどうも分からん。力が強ければ上じゃろ?実力があれば自然と上の方なるもんじゃ」


“まさに、その通りだ”

俺は人間関係がどうも苦手になる要因はそこにあると思う。

“しかし、コレが分かってくれないんだよなぁ……。”


「おっしゃる通り。人は地位や家柄の形で判断しているように思う。けど、それじゃぁ、本質ではないんだよなぁ……」

「うんうん、その通り」


シルバードラゴンは“うんうん”と頷く。そして意気投合した所で、今の最大の課題を話し合う。それは“バロン帝国の襲撃”である。

話によると今のところ“次のバロン帝国の襲撃”が起きそうには無いが1年後は分からない。

そうやって日々“ビクビク”するのは、もう沢山だ!

ターケンも覚悟を決め直ぐに指示を出した。


「チクルス、セフィーは直ぐにシルバードラゴンの町に移動するために荷造りの作業。マッドはコレを伝達しつつ襲撃に備えて警備…。

さぁ、いろいろやる事はあるかもしれないけど忙しくなるぞ!」


リーダーとしての手腕は正確かつ迅速に行われていた。ターケンの心の中には100%信頼できる訳では無い。だが、リーダーとして一個人として“アテン”という人物?神?に予知に全幅の信頼していたのだ。

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