警察・救急車・てんやわんや。
警察・救急車・てんやわんや。
めちゃくちゃいろいろ来て当然先生もなんかもいっぱい来た。
授業の時間なんてぶっ飛ばして。
まじでわたしの知る限り、学校中の先生いたんじゃないの? ってくらいに、校庭のすみっこに人が集まる。
初等部はもちろん、助っ人(?)野次馬避け(?)最早アイツラ野次馬だったのでは? っていう、中等部高等部の先生たちも。
まあ、大事件だったのだろう。
なんだなんだ?って野次馬の上級生たちもいて、ふつーなら「ほーら。お前らは関係ないだろー。授業やるぞー」「はーい!」ってなるところがならないくらいにあの時の学校は学校として機能していなかった。
もう一度言う。
警察・救急車・てんやわんやだ。
世界中のありとあらゆるサイレンが鳴っているんじゃないかってくらい(実際は二つだったけど)に重ねて鳴るもんだからうるさかったし、ぶっちゃけ後から思えば警察はいらなくね?誰が通報したの?って思ったよ。だけど必要な措置だった。それくらいにわたしがやらかしたことはやばかった。近隣住民もどっかから集まってきて、「なに?なに?」って感じで、ぱしゃりぱしゃり。
ぼーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと突っ立ってただなんとなく事態を、一部始終眺めていたわたしはその音にびくうぅっ!ってなる。
発作。
その場に蹲ってしまった。
「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、はっ!」
って急にやり出したわたしに、先生たちがどうしたのどうしたの急に救急車救急車こっちにも救急車だよ早く!ってなってたけど、そっから詳しくはよく知らない。
なんか記憶ない。
カメラのシャッター音がトラウマなんてこれからの世の中生き辛すぎじゃね?って思うけど、もう生きる気力がなんかもはやって感じ。女子高生がスマホ片手にぱしゃりぱしゃりなんてたぶんわたし、未来永劫起こらないんだろうなーっていう。
んで。
まあ、明らかに一番血に塗れていたわたしだけど、その場にいたメンバーや、顔面血塗れでびくんびくん痙攣している明らかにヤバめな症状訴えている男子四名。それぞれがそれぞれの格好で地面に横たわっていて、その配置的に、中心にいるわたしが犯人ぽくて、……わたしの過去のやらかしの数々を知っている先生たちは、『またコイツかよ。いいや。一旦触れずにおこう』ってなってた。遠巻きにしているこの場にいなくてもよくない? 邪魔なんじゃない? って先生たちは、『この惨上を、この小さな女の子が?』ってなってたんじゃないかな?
一旦触れずに、明らかにヤバそうな四人を助けようと止血してた先生たちだけど、わたしが発作起こしたことで、「あれ?もしかしてあいちゃんもやばいのか?」って空気が徐々に伝わる。
それはよかったんじゃないかな。結果的に。
後から聞いたところでは、ひろきは逃げおおせたらしくて、わたしはまじでひろきって実はすげーやつだったんだなって感心してる。
うん。ひろきは良い奴だ。
もう会えないのが悔しいくらいに。
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