第19話 幕間 入れ替わりの手段
Side アレン(アレン)
「そういえば……」
「ん? 何?」
「何とかカイと入れ替わることで窮地は脱したけど、その方法って結局の所あれしか方法無いのか?」
今日は学校が休みで僕とラインは外へ出かける前に出された課題に取り組んでいて、そんな中ラインは唐突な疑問を僕に問いかけた。
「だけどカイ曰くこういった方法が一番確実だとは言っていたけど……どうなの?」
(急に振ってくるな……あの時はまぁ、時間も無かったから入れ替わればなんでもよかったから深くは考えなかったけど……)
「でも確かカイが自分で意識を失う状況を作り出したからこそ、おそらくだけど『気絶する事』だと思うな……」
「『気絶する事』か……それなら寝たりした場合はどうなんだ?」
「寝た場合? それまたどうして?」
「いや、寝ている時って目を閉じて体を休めているってことだろ? それなら気絶してるのと変わりないような気がしてな……」
「そう言われればそう思えてきたかも……」
(なんだったら寝てみるか? 他にも方法があるとは思えないが……)
流石に毎回頭をぶつけ続けて入れ替わるのは肉体的にも時間的にも効率が悪い気がする。
「うん。ちょっとそうしてみるよ。だからライン。少ししたら起こしてもらえると助かるよ」
「あいよ。お休み」
「うん。お休み」
そして僕は課題が一段落したところで、一度二段ベッドに乗ってそっと目を閉じた。
side アレン (アレン&カイ)
「ん……あれ? ここは……」
確かさっきまで僕は寝ていたはず……
気づけばよくわからない白い霧のモヤがかかった場所に僕はいた。
「ん? もしかして……お前、アレンか?」
「え? 君は?」
誰だろう? 僕の名前を知ってるってことは僕の知り合い? でも僕は彼のことを見たことない……
「あ〜そうか……こうして会うのは始めてだな。アレン・ベルドット」
「え……あ、もしかして……カイ? カイなの?」
「ああ。そうだよ。まさか思ったより早くこうして
顔を合わせることが出来るとはな」
そう言って彼は僕に小さく笑みを浮かべる。
彼の髪色は金髪でいて、耳元にほ何かの飾り? のようなものをぶら下げていた。それでいて僕とにた服……カイがいた世界の制服かな?
「というか……ここって一体?」
「ここは……俺にもよく分からないけど、俺が思うに多分俺とアレンの魂が交わる場所だと思う」
「魂が交わる場所……」
そう言われればそう思える気がしてきた。なんか体もふわふわしてるし……
「それはそれとして……どう? また入れ替われそう?」
「うーん……まだ確証はないけど……多分出来るかも……」
「そっか……ならもし入れ替われたら今日はそのまま過ごしてみてよ! 確か今日は魔法の実技なかったし」
「そうか……なら、お言葉に甘えてそうさせてもらうか……」
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