第47話
教会のこの場に居たアンデットモンスターは全滅させる事に成功した。
だが、この教会はそれなりの敷地面積を持っている。まだ他にもアンデットモンスターが居るだろう。
それでも少し俺は休憩する。流石に瘴気が蔓延している中での活動で疲弊した身体を、この瘴気が聖気ブレスに寄って浄化された空間で一休みだ。
軽食の果物を食べながら魔力回復薬を飲んで休憩する。身体を軽く休めた俺は教会の敷地を探索していく。
流石に建物内は浄化された空間でも外から入って来る瘴気が少ない為、それほど瘴気の汚染はゆっくりとだが、これから戦うことになる外ではすぐに瘴気で空気が汚染されることになるから聖気ブレスは使いどころを考えて使う必要があるだろう。
教会内を移動して通路側から敷地内に出ると、そこにはアンデットモンスターが屯していた。
その数は10体を超えている。聖気ブレスを早速使うことになるとは思わなかった。
俺に気が付いて接近してくるアンデットモンスターに向けて聖気ブレスをお見舞いする。
教会の中なら一度の聖気ブレスで瘴気を完全に浄化しながらダメージをアンデットモンスターに与え、2度目の聖気ブレスで瘴気に寄る減衰のない聖気ブレスでダメージを与えられた。
だが、外では蔓延している瘴気がすぐに浄化されたスペースに流れ込んでしまうせいで2度目でも聖気ブレスの威力が減衰してしまうようだ。
それでもレベル1のアンデットモンスターとレベル2までのゴースト系アンデットモンスターは2回の聖気ブレスで倒すことに成功した俺は、まだ残っているアンデットモンスターを聖気の弾丸を急所の頭部に食らわせて全滅させる。
素早く全滅させたアンデットモンスターのドロップアイテムや魔石の他にアンデットモンスター自体も回収すると移動していく。
それから俺は教会の中だけではなく、敷地も含めて教会内のアンデットモンスターを倒して行った。
「これで全部回ったな。それでエリーゼは目的の物を見つけられたのか?」
『いえ、それが無かったのよ。本来あるはずなのだけど、どうしてかしら?』
どうやら目的の物が教会内には無かった様だ。それともまだ探索していない場所があるのだろうか?
今のところ教会内で回収できた物は金属製の物や陶器などの腐らない物ばかりだ。
エリーゼの目的にしていた魔導具がもし腐る様な物で作られているのなら、もう朽ち果てているのではないかと思う。
その事をエリーゼに伝えたのだが、どうやらその件の魔導具は金属が使われている魔導具だそうで錆びる事はあっても腐ることはないそうだ。
それに魔導具自体にも品質維持を使われているから、その魔導具が錆びている事もないと言う。
「隠し通路とか隠し部屋がないかを探してみようか。何か気になるところがあったら教えてくれよ。」
『分かったわ。アカメよりもアタシの方が見つけられるでしょうからね。』
もう一度俺は教会内を回っていく。1度目よりもアンデットモンスターが居なくなったお陰で早く教会内を回って行ける。
『ん?アカメ、止まって。怪しい場所を見つけたわよ。』
エリーゼに言われて止まる。だが、俺が見てもこの庭に怪しい場所を見つけることは出来ない。
何をエリーゼは気が付いたのだろうか?そんな疑問がある中で俺はエリーゼの指示を聞いて移動して行く。
「この噴水が怪しいのか?」
『ええ、少し確認したいわ。噴水を回りなさい。』
「分かった。頼んだぞ、エリーゼ。」
言われた通りに噴水を回っていく。この噴水は既に水が出ることなく枯れており、土埃りや枯葉が噴水の中で溜まっている。
そんな場所を回ってみたのだが俺には何もさっぱり分からないが、それでもエリーゼはこの場所を怪しいと思った何かがあるのだろう。
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