2-6

「ここがギルド…」


とても大きい建物だ。

出入り口の扉もとてもでかく多くの人が出入りしていた。

中に入ると魔物の素材を買取してもらっている人、クエスト?的なのを張ってある看板を見てる人たち。ご飯、お酒を飲んでる人たち。

そんな中、冒険者登録と書いてあるのが見えた。


「すみません、登録を…」


「初めまして!冒険者登録ですね!お二人共でしょうか?」


「あ、この人は…」


「私もお願いします。」


え、リンさんも登録するの!?

ま、まぁ、登録しておくといろいろ便利だろうけど…


「ではこちらの書類に名前と使役魔物をお願いします。」


俺は書類にカイ・ノバークとキラーキャットと書いた。

魔物使役欄に名前も書いてあった。

なにかの時に必要なのかな?と思いながらキルと記入。


「続いてこの水晶に一人ずつ手をかざしてください。」


「私から行くわ。」


リンさんは手を伸ばして水晶に触れた。

すると水晶は光り輝いたと思ったらすぐに消えた。


「こちらをご覧ください。これがあなたの現在のある程度のステータスと適正職業です。」


そして黒板のようなところに文字が浮かびだす。


リン

魔法使い

魔力250

格闘8

攻撃魔法70

回復魔法0

支援魔法0


なるほど、これがリンさんのステータス…

って魔力250って高いほうじゃないの!?

それに攻撃魔法って書いてあるけどあのチンピラ3人魔法でやっつけれたんじゃ…


「え、私攻撃魔法なんて使えるの?知らなかったわ。」


なんと知らなかったんですか?

確かに平和に暮らしてたと聞いたし、亜人特有なのかもしれない。


「今登録してるフードかぶった姉ちゃん、魔力と攻撃魔法すげーぞ。パーティーに誘おうぜ!」


なんて声も聞こえてくるのだから相当すごいのだろう。

さて、俺はどうかな…

俺も水晶に手を伸ばす。

すると水晶はリンさんの時と違い赤色に輝いた。


「え!なんですかこれ!」


受付嬢は慌てている様子だ。

え!?これ異常なの!?


黒板に浮かんできた文字は…


カイ・ノバーク

魔力200

格闘280

攻撃魔法150

回復魔法77

支援魔法350


おぉ、ステータス結構高いほうなのでは…

ん?…?


ギルド内がざわざわしだした。


「おいおい、ステータスたけーな。」


「おい、あいつの適正職業見ろよ、ヒー、ヒロー?」


「ヒーローって書いてあるぜ。ヒーローってなんだ?」


父さんと母さんも知らなかったんだ。

この世界の人が知らなくて当然か…

だけどどうして適正職業にヒーローと出たのか不思議だ。


「カイ・ノバーク様、ギルド長がお呼びです。すみませんが付いてきてもらってもよろしいでしょうか?」


「あ、はい。わかりました。」


やっぱりこういう流れになっちゃうのね…

なんとなくわかっていたけど。


「じゃあ、ちょっと行ってくるから。リンさん、キルとここで待っててください。」


「あなたほんと何者なの…」


さてさて、なに聞かれるのかな?

根掘り葉掘り聞かれるのは好きじゃないんだけどな。

ギルド長の様子を見ながら受け答えするとしよう。

そう思いながら俺は奥のギルド長室へ連れていかれるのであった。



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