斥候を放つと
人間が魔法で魔物を人に襲わせている、その可能性を元に僕らは作戦を立てることになり、コールが持ってきてくれた地図を見るが、この辺りの地形についてはあまり分かっておらず、コールより説明を受ける。
「ニック様、俺達がその魔物と遭遇したのはこの森です」
「この森か、結構近いな」
「ええ、魔物の数も多かったわ、姉上の言うように魔力で操られているせいか賢かったですしね」
僕がコールから魔物についての説明を受けていると更にオリビアが口をはさんでくる。
「ニック様、魔物にしては統制がとれていたのでかなり高度で複雑な魔法をかけられているかと思われますね」
「そうか、もしかしたらすべての魔物が魔法で操られているかもね」
「いえ、さすがにそれは難しいかと膨大な魔力が必要になるので群れの中心と思われる魔物にかければ十分かと思います」
「そうか、とりあえず再度その森に行ってみる必要があるね」
とりあえず僕はもう一度ガニアン卿達が遭遇した魔物がいる森に行く必要があると主張し、僕が主張すると更なる提案をテールがしてくる。
「それでは斥候を送っておきましょう」
「ああ、頼むよ」
斥候とは敵軍の偵察や監視をする為の少数の兵であり彼らに魔物の動きを調べさせ、僕らに知らさせさせるという手はずなのだ。
「調査は斥候に任せてガニアン卿達は少し休んでいて戦闘をしたばかりだろうし、この周辺は僕とテールの兵で警戒しておくよ」
「ありがたき幸せ、感謝いたします!さあ、皆の者、次の戦闘に備え休むぞ」
ガニアン卿がそう言うと彼らの兵、そしてオリビア、コールもそれぞれテントに戻り、休む事になる。
「ニック様、ニック様にとっても初めての軍事行動でしたし、少しお休みされてはいかがでしょうか?」
「僕はいいけど、テールはどうするの?」
「私はもう少し周囲の警戒をしております、いざという時に指揮ができる者が必要ですから」
「テール、ガニアン卿達にはとりあえず休んでもらうけど、次の出撃はいつにしようか?」
「斥候が戻り次第、作戦を立て出撃したいところですが、明日の朝までに戻らなければその時に出撃しましょう」
「分かった、それじゃあ僕もゆっくり休むね」
「ええ、おやすみなさい」
テールが勧めるように僕もちょっとした長旅みたいなもんだったし休む事にした、そのまま眠って翌朝を迎えた。
朝を迎えると斥候の1人が戻ってきており、テールが斥候から報告を受けていた。
「なるほど、分かったわ」
「どうしたのテール?」
「ニック様、斥候より報告がありです、すぐに兵を集め出撃しましょう!」
いよいよ魔物との戦いか少し緊張してきたな。
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