惣山日記

20240725-2

　VS（バーサス）アタマジラミ。

　保育所に息子を迎えに行った時のことである。お母さんちょっと、と担任の保育士さんに話しかけられた。

「今、アタマジラミが流行ってて……息子ちゃんも……」

　保育士さんは息子の髪についていたというアタマジラミの成虫を見せてくれた。それから、息子の髪をかきわけ、これが卵です、手では取れないのでクシで……専用のシャンプー等を使って……と説明され。

　息子の腹がもたないのでとにかく帰って夕食を食べさせ、ネットで調べた。出るわ出るわ、アタマジラミ撃退体験談。親になると一度は遭遇するものなのかもしれない。

　徒歩圏内にドラッグストアがあってよかった。私は息子を連れて「アース　シラミとりシャンプーα」を買った。クシもついてきた。こいつでどうにかしよう。

　説明書をよく読むと、頭に塗って五分待てとあった。五歳児を五分間待たせるというのはけっこう長い。本日は息子が大好きな西川貴教の「フリーダム」を歌って待たせた。

　シャワーで洗い流した後、息子が聞いてきた。

「なんでアタマジラミはぼくの髪にきたのかな？」

「さぁ……息子はなんでだと思う？」

「いい髪だったからかな。ほら、ぼくの髪、いいにおいするから」

　うん、せやな。

　目の細かいクシで息子の髪をといた。痛いけど我慢する……と耐えてくれた。

　この戦いは始まったばかりである。