第12話 置手紙
その日の朝、なかなか起きてこない
慌てて教育係の宦官、
飛龍は手紙を受け取ると、迷わず開き、内容を確認した。
『龍望皇帝からいただいた大切な義眼を、誤って紛失させてしまいました。わたしはもう、陛下に合わせる顔がございません。どうか後宮を去る身勝手をお許しください』
「どうしましょう? 飛龍様」
「どうやら昨晩
「どうして一読しただけでそんなことまでわかるのですか?」
「ああ。字が合っておる!」
「はい?」
「灯翠はなんど教えても、
「陛下の観察眼にも驚かされますが、飛龍様もまた……その、なんと言いますか……陶賢妃様のことをよくご存じなようで……」
慎重に言葉を選ぶ鈴凛だった。
「なにが言いたいのかよくわからぬが、これより攫われた灯翠の捜索を行う。よいな」
「はいっ!」
―――――――――――――――――――――
ほんの少しでも面白い! 今後が楽しみ! と感じていただけましたら☆や作品フォローをお願い致します。作品作りのモチベーションアップとなります。また、この作品は、角川ビーンズ文庫『その溺愛、過剰です!?』コンテストに応募しています。中編コンテストということで長編化したときの広がりや面白さが期待できるストーリーを求めているとありましたので今回このような形で一旦完結とさせていただきますことをご了承ください。
隻眼の鍵師。皇帝を救う乙女と勘違いされ後宮で溺愛される(ただし、本人はまったくそのことに気づかない) 三夜間円 @tukisiroro
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます