第15話:北海道奪回戦

【世界の動揺と沈黙】

 中国共産党:全土に緘口令、同時に南部で暴動発生(蒋介石の残党)

 アメリカ合衆国:臨時議会召集、大統領の憤死で大混乱

 ヨーロッパ連合:英国を始めとする各国の動揺と不安拡大

 アジア諸国:タイ・インドネシアが日本支持を宣言

 中東:親日派の台頭と“新連携”構想の始動

 ソビエト連邦:北海道と東北に新たな兵力を展開


 世界は今、

「かつての敗者が、真の勝者へと変わる」瞬間を目撃していた。


【作戦名:氷原殲滅】

「北海道奪還、シベリア管理区を叩け!」

【前提状況】

 北海道は敗戦後、「ソ連」主導のもと“シベリア管理区”として隔離支配

 主要都市は分断ゲートにより制御され、寒冷気象兵器で外部接近を拒絶

 成人男性である日本人は労働収容所で苛烈な抑圧下にあったのだが、ついに“帝都からの反撃命令”が下る


【主要戦力】

 日本国側

 雪風:海峡突破の先鋒

 伊400:オホーツク海からの潜航作戦

 第三次極地兵団(樋口喜一郎 指揮)

 特殊寒冷強襲部隊白銀零式

 超輸送艦「さがみ」より展開される“温度干渉バリアユニット”


  敵側(シベリア管理区)

 極寒型主力戦車“タングスカMK-IV”

 対空凍結砲塔“アークタウロス”

 攻撃型スノードローン“カリーナ”

 謎の巨大地下施設「ノリリスクベース」



 第一戦線:稚内〜宗谷岬(雪風突入)

 宗谷海峡を猛吹雪の中、雪風が時速70ノットで突破!

 ソ連極東艦隊を全て斬り裂き、稚内港を制圧。

 陸戦隊がそのまま“収容所開放”作戦を展開。


「ここが……俺たちの祖国だったんだな……」

 泣き崩れる収容者。

 旗を抱きしめる老兵。

 その場で国家斉唱が自然発生する――


 第二戦線:根室・知床(伊400潜入作戦)

 海底を進んだ伊400が、知床半島に上陸する“氷上特殊部隊”を展開。

 要塞“ノリリスクベース”を爆破し、敵補給線を一気に断つ!

「地下要塞爆破完了! 吹雪ごと敵を吹き飛ばしたッ!」


 第三戦線:札幌奪還戦(決戦)

「さがみ」より空間転送された超重歩兵部隊が、札幌駅前に空間ゲートから出現。

 市街戦勃発。

 ソ連兵との白兵戦のなか、旗が掲げられる――


「札幌市、解放ッ!!」


【戦局転換】

 極寒兵器も“温度干渉技術”で次々と無効化

 樋口喜一郎大将率いる陸軍戦車隊は凍土に特化した“忍装甲車・鬼”で突破

 北海道全域で独立派市民が蜂起

 ついに敵軍指令部が“自己爆破”を図るも未遂に終わる


【敵司令官:アレクセイ・ヴォロノフ中将の最期】

「まさか……敗戦国が、これほどまでとは……本国に逃げれば間違いなく銃殺! ならば……」

 真紅の椅子に座したまま、静かに自決


【全面勝利:北海道完全奪還】

 士別、釧路、小樽、函館、旭川、全ての都市が解放

 帝国陸軍、旧屯田兵制度を復活させ“北方防衛線”を再構築

 各地に“慰霊碑”と“栄誉の広場”が建立


【帝都・新政府からの布告】

「我が国の北の玄関口、北海道は、ここに完全奪還された。シベリア管理区は無に帰し、民は自由となり、祖国の大地に帰還した!」

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