第23話:俺が味方する方に、
Reader-カズト
神々の逆鱗もそう遠くない出来事だったはずなのに、未だ高鳴る心臓がまだ終わっていないと告げる。
「次は誰だ?」
俺たちの手札は、傷が癒えていないグリエルと、潜伏からの奇襲がメインであり、量産型のアムリカ。太刀打ちできる状況じゃない。
おそらく、バーナテヴィルの目的はあの奥にあるのだろう。洞窟の前後で挟まれる形にはなりたくないので、俺たちはアスナを無力化しないといけない。
「「指揮官!!」」
ここで、スカレットとブルースも合流する。一瞬でアスナに銃口を向けるのは、彼女達の経験によるものだろう。
「他愛無い奴らばかりだなぁ……
もういいや、行っていいよ」
「……は?」
今なんて言ったんだ?
「もう行っていいよ、イエルロと戦っただけで満足した。俺は好物を1番後に回すタイプなんだけど、好きなものを食べた後は別のものを食べたくなくなっちゃうからなんだよね。
黄色ツインテールのお世話は俺がしといてやるよ。信じられないんなら、別の戦力をおいてけば?」
確実に分かっている顔で笑うアスナ。この後もう一戦が控えているのに、分散など出来るはずがない。
「……私が残ります。彼女に用もあるので」
グリエルが泥沼に立候補する。能力が使えないとはいえ、彼女の実力なら俺たちに危険を伝えることはできそうだ。
「悪い!」
「いえいえ!」
俺とスカレットとブルースは、その勢いのまま最深部へと向かった。
「……聞きたいことがあります」
◇◇◇◇◇
Reader-アスナ
「私の妹、アムリカです」
そう言って指さすは1人の量産型。
「……ふぅん? 君がアムリカか」
「……知っていたのですね」
「同じ量産型のよしみ、と言いたいところだけどな、ちょっとバグルートからの知恵だ」
(余裕そうな笑み。本当に全てを見透かしている)
……………やべえ、どうしよう。
グリエルに妹がいるだけで初出の情報なのに、量産型なのぉ!? はいそしてアスナくん閃いちゃった! この状況でこの子がどんなお願いをしてくるか。
「お願いします、妹を……アムリカを貴女のように自由に生きられるようにしてほしいのです!!」
やっぱりねー!! いや無理無理無理! だって俺が記憶を取り戻したのだって偶然中の偶然なのに、特定の記憶を思い出させその上で量産型の呪縛を解くなんて無理に決まっている!!
……まぁでも、俺この子のこと嫌いじゃないんだよなぁ……
「
「何もありません、幻想少女ですから……でも、私自身を捧げます。その覚悟でここまで来ました」
「いいだろう」
できるかどうかわからんが、抗ってみますか。
俺はアムリカの頭を鷲掴みにし、そのまま締め付け上げる。
ほら、出てこい。
「敵対反応に頭部を捕まれmaシタ。げン二ょゥKaイフクをココロミMashu。
直ちにその場から移動を縺励※縺上□縺輔>縲らケー繧願ソ斐@縺セ縺吶?ら峩縺。縺ォ縺昴?蝣エ縺九i遘サ蜍輔rErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorErrorError繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ」
「対抗策として、対象諸共の神風を実行します」
「うん、断る」
俺の拒絶を聞き入れるや否や、覚醒後の俺以上の力で俺の喉を潰そうと捻り上げてくる両手。グリエルはそれを絶望の眼差しで見ていた。
「ァッ…………ェ……ッ……」
だが、その程度じゃやめないね。OYSの機能を解析と侵食に限定して発動。俺自身が量産型という因果を利用して呪縛の軟化を狙う。
———ピシピシィィィィィ!!
頭を抑えている5本の指が縦に裂け、ナイフで刺されたかのような激痛が走る。その痛みで俺は未だに自我を保っていた。
———あっぶねぇ、今持ってかれそうだったなぁ……
残っている右手で、未だ喉笛を押さえつけている両手の手首を捻りくびり、自由になった気道でそっと囁く。
「『
全部は無理、だけど組紐をちょっとほぐすくらいはできる。
最後、俺の手が完全にひしゃげ切ったところでタイマーストップ。
「……ふう」
「アムリカ!!」
完走した感想はね、二度とやりたくねぇでぃす。
「いる? 俺の手。初期ロットの物だから、マニアに高く売れるかもよ」
「…………いえ」
「あっそ」
ブレードで手首をリアル脱出(物理)。その辺にポイ捨てして踵を返す。
「あの! アムリカは!」
「……俺はね、物語はメリーバット……に見せかけたトゥルーが好きなんだ。なのにキーパーは毎回超次元存在と会わせようとしてくるんだよなぁ」
「……?」
「まぁ要するに、お大事にってとこかな」
「……! ありがとうございました!!」
「勘違いしないで欲しいんだが? 君と、君の妹は実験台だ。ノルかソルかの大一番、次も丁で〆られるとは思わないことだ」
「|I'm always ally to funny of funny
《俺はいつも面白い方の味方だよ》」
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