歴史ものを書きたいな~ファンタジーにも使えるアイデア集
亜咲加奈
第1話 一次史料と二次史料
歴史ものは、あくまでも小説なので、主題が歴史改変でない限り、歴史さえ変えなければ何をどのように書こうが自由だと私は思います。
言葉づかいさえ、作品の雰囲気に合っていれば、登場人物が「マジで」とか「ぶっちゃけ」とか言っていてもかまわないと私は思います。
しかし、あなたが、より中身のある歴史ものを書きたいと思う場合、意識してほしいものがあります。
一次史料と二次史料です。
つまり、自分が直接見て聞いたこと(一次史料)をもとに書くか、又聞き(二次史料)をもとに書くかという違いです。
大学の史学科での論文は、一次史料を自分で翻訳して、それをもとに書きます。
では、一次史料、二次史料とは何か、例を挙げます。
「魏書曹洪伝」より、曹洪が曹操に言った、あの有名な一言です。
○一次史料
天下可無洪、不可無君
(書き下し)
天下に洪無かるべくも、君無かるべからず
○二次史料
井波律子訳(正史 三国志 2ちくま学芸文庫)
天下に私がいなくともさしつかえはありませんが、あなたがいないわけにはまいりません
亜咲加奈訳
「我が名は曹飛将」第2話より
(なろうで完結済です。読んでもらえると嬉しいなあ。ポイントつけてもらえたらもっと嬉しいなあ)
天下におれがいなくてもいい。でも、あなたはいなくてはならない。
戦場での言葉なので、短く、すぐに伝わる言葉だったであろうと想像し、シンプルに訳しました。
これが中世ヨーロッパなどだと、ラテン語などが一次史料、その翻訳が二次史料となります。
つまり、書こうとする時代に近い時期に書かれたものが一次史料、一次史料を現代に生きる人間が解釈したものが二次史料となります。
二次史料には、一次史料をもとに書かれた論文などの著作物も入ります。
いわゆる「二次創作」は、一次創作つまり原作に世界観や登場人物を借りた創作物ですよね。
それと考え方は同じです。
●おことわり
本作品は、不定期更新となります。
ご質問などございましたら、コメント欄にて承ります。お気軽にご記入ください。
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