28
目が覚めたらさきおが見つめてた。
「寝ちゃった。」
「なんかもごもご言ってた。」
「うそ。はずかし。」
夢で何してたんだろ。
「林君はさ、聞いてこないの。付き合うかどうかって。」
さきおはうなずいている。
「でもね、今聞かれたらNOとしか言えない。」
「会って楽しんだけど、性格も似てるし、考えていることもわかるし、悪いところはないんだけど。」
「でも、恋愛ってそうじゃないでしょ。」
「ときめかないって言うかさ。」
「答えを出すのがだんだん怖くなってきた。」
「落胆させてしまうのかなって。」
さきおはじっと聞いている。
「でもその話になるまでは次も会おうと言われれば会うしかないでしょ?」
さきおに聞いてもらっているのか、自問自答しているのかわからなくなる。
「ためいき出ちゃった。」
さきおがそっと頬を寄せてきた。
ぎゅっと抱きしめる。
「私にはさきおが居るからね。」
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