第三話 四十九院末明と武器
儂らの武器を紹介しておこうと思う。というのも、これから繰り広げられる儂らと魔物どもとの戦いは、銃撃戦になる。儂らは魔法と文明の利器、その両方を用いて奴らに対抗せねばならないのじゃ。
まずは俵井陸士長。短機関銃、つまりサブマシンガンであるH&K〔ヘッケラーアンドコッホ〕 UMP〔ユーエムピー〕をメインの武装として用いておる。11.43mm口径の.45ACP弾を使用する強力な短機関銃じゃ。サブアームとして同じH&Kから陸自の標準装備であるハンドガン、SFP9を持っておる。
次に、耒田一曹じゃが、FN〔ファブリックナショナル〕 SCAR-H〔スカーエイチ〕 PR〔ピーアール〕という、デザイネーティッドマークスマンライフル、即ち漁るとライフルとしても使える中距離スナイパーライフルをメイン武装にしておる。7.62mmNATO弾を撃ち込むことが出来るのじゃ。サブアームは長銃身のハンドガンで.40S&W弾を使うグロック24を装備しておる。全体的に遠距離向けの構成じゃの。
そして久佐三尉じゃ。工兵というだけあって武装も特殊で、対戦車ロケットランチャーであるパンツァーファウスト3を装備。近距離戦闘用にPDW(Personal Defense Weapon)、個人防衛火器で5.7mm弾を使い赤外線レーザー装置を装備したFN P90 IRを持っておる。
最後に儂じゃ。儂はEX-34短銃身型7.62mm携帯式チェーンガンとM202A1 FLASH焼夷ロケット弾発射機と9mm機関けん銃を用いる。それぞれ車載用に開発され個人が携帯可能なようある程度の軽量化と無反動化が施されたチェーンガン、気化爆薬であるサーモバリック爆薬を四発撃てるロケットランチャー、陸自で半世紀近く使われているサブマシンガンじゃ。全部合わせたら42kgくらいになるのじゃ。儂の倍ほどじゃの…。
そうじゃ、儂の容姿についても紹介しておこうかの。儂は開発者の趣味丸出しの姿で、身長99cm、紺髪灼眼のツインテールじゃ。ツインテールは儂がやっておるだけじゃが。戦闘の邪魔にならんよう後ろの方でまとめておる。このサイズに合う自衛官服はないから、ということで、その開発者が仕立てた濃い緑色のドレスに、茶色のベルト、白いハイソックスに小さい黒の革靴。若干の迷彩要素を持っているのじゃが、かなり可愛らしいいで立ちになっておる。
「二佐、もうすぐ着く」
久佐三尉が運転席から報告してくる。
「分かったのじゃ。総員、戦闘配備!」
戦じゃ……儂らの初陣が、始まろうとしておる。
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