第6話 女が飛ばされてきた(六股男編)

「ハイパーアルティメット地獄課に女がやってくる。新しい仲間と親しくしてやってくれ・・・・・・」


 女がやってくると聞いた男たちは、鼻の下の穴が伸びていた。あまりに分かりやすすぎる反応に、メスの思考回路は単純すぎるのを感じた。


 男ばかりの日常で、うんざりとしていた。新しい刺激を得られることに、おおいなる興奮を覚えていた。


 ハイパーアルティメット地獄課にやってきた女を見て、興奮は一気に冷めることとなった。若い女性は絵になるけど、40以上のおばさんは目を腐らせるだけだ。


 50くらいのおっさんは、熱視線を向けている。あいつらにとっては、こんなおばさんでもかわいいと思えるらしい。


「許可なく体をじろじろと見た場合、痴漢行為を働いた場合はすぐに罰を下される。女の裸を意識せず、仕事に集中することだけを考えろ」


 40の心の腐り切ったおばさんの裸を見たら、目が腐っていくだけ。業務をするにあたって、視線をそらし続ける必要がある。


 40くらいのおばさんは、こちらに向かってくる。


「あんた、いい男だね。すごく気に入った」


 40くらいのおばさんに、○○○○○○○○を触られる。腐りきった手に触れたことで、体はぶるぶると震えていた。


「おまえ、逆痴漢を働いたな。罰として、一カ月間飯抜きだ」


 40くらいのおばさんはごはん抜きといわれても、逆痴漢をやめることはなかった。


「あたしはどうせすぐに死ぬの。最後くらいは好きにやりたいんだよ」


 死刑になったとしても、大量殺人をやってのける。女の思考はそちらに傾いており、誰かの意見に耳を貸すようには思えなかった。

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若葉 アルティメット地獄課配属 のんびり @a0dogy69

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